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消 費 者 物 価

総務省が2022年1月21日に発表した、2021年12月の消費者物価指数(生鮮食料品を除く)(コアCPI)は、前月と同じく前年同月比+0.5%となりました。
エネルギー・生鮮食料品を除く総合指数は、様々な要因で著しく動く原油価格の影響を排除するためエネルギーと、天候等の影響で値動きが激しい生鮮食料品を除いた、「物価の基調をみるための指数」ですが、こちらは4月以降下落となり、マイナスは9か月継続。-0.7%。前月よりは0.1ポイント下落しました。

また、グラフにはありませんが、全てを含んだ総合指数では、4か月連続で前年比上昇となり+0.8%、前月より0.2ポイント上昇。

◆12月の主な項目の上昇率は以下のとおりです。
4月以降携帯電話の値下げにより通信料の大幅低下の一方で、原油価格の上昇により、エネルギー関連は上昇幅が拡大し、全体としては上昇。
但し、通信費の下落拡大により、”物価の基調”はマイナス継続
               12月 ()内は11月
電気代        ・・・+13.4%(+10.7%)
ガス代        ・・・+10.5%(+7.2%)
灯油         ・・・+36.0%(+36.2%)
ガソリン       ・・・+22.4%(+27.1%)
生鮮食品       ・・・+ 8.0%(+3.1%)
生鮮品を除く食料   ・・・+ 1.1%(+1.1%)
家賃         ・・・+ 0.1%(+0.1%) 
家具・家事用品    ・・・- 0.8%(+0.4%)
教養娯楽用耐久財   ・・・+ 2.5%(+0.4%)(テレビ等)
教養娯楽サービス    ・・・+ 6.6%(+7.8%)(宿泊料、パック旅行等)
被服履物       ・・・+ 0.3%(+0.1%)
保険医療       ・・・- 0.1%(-0.2%)
教育         ・・・+ 1.2%(+1.2%)
通信         ・・・-34.3%(-33.9%)

※12月の生鮮食料品を除くコアCPIは+0.5%でしたが、携帯料金の4月以降の値下げの影響が1.5ポイント程度あるため、携帯料金の値下げ分が無ければ、日銀が目標とする物価上昇2%に到達していたことになります。
前年対比で物価上昇率を示していますので、来年4月にはその影響が無くなります。


◆政府は景気の状況について1月18日の"月例経済報告"では、「景気は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が徐々に緩和される中で、このところ持ち直しの動きがみられる。 」の表現にしています。

◆さて、
物価は前年対比で測定され、国の政策によっても大きく変動するため、実態がとても見えにくくなっています。
・2010年 高校授業料の無償化(↓)、タバコ増税(↑)、エコポイント駆け込み反動(↓)
・2012年 原発停止による、化石燃料購入で原料高となり、電気代上昇
・2013年 アベノミクスの円安により輸入品の値上がり。
・2014年 消費税UPによる物価上昇。ガソリンは地球温暖化対策税新設。
・2019年 携帯通信料金値下げ(↓)、幼児教育無償化(↓)、消費税増税(↑)
・2020年 新型コロナ対策の「Go Toトラベル事業」により宿泊料が下落
・2021年1月 「Go Toトラベル事業」停止により宿泊料が前年並みへ
・2021年3月 携帯通信料金値下げ

◆資源エネルギー庁によると、レギュラーガソリンの全国平均価格は、2021年12末現在は、2020年12月の水準よりも29.7円髙い、165.1円。

ガソリン価格については、2020年に新型コロナウイルスの影響で経済停滞による原油需要減により15週連続で値下がりを続けましたが、経済活動再開に伴い、2020年5月下旬を底に8月中旬まで13週連続で前週比上昇。しかし感染再拡大により9月以降11月中旬まで下落したものの、11月下旬から経済活動の再開等により1年間以上上昇が継続しています。

※2022年1月17日現在の価格は168.4円で前年比+21.2%の上昇。

◆日銀は、2013年4月に「物価上昇率の目標を2%を2年程度で達成する」とし、政府と一体になって様々な金融・財政・成長戦略を駆使して2%を目指していくことになりました。

しかし、原油価格の下落が続き、中国経済の悪化など、先行きの不透明感が増したため、2016年1月29日の金融政策決定会合で「マイナス金利を導入する」と決定。

今までは国債や株式などの金融資産の購入による金融緩和を実施してきましたが、原油価格の下落が継続し、物価上昇2%の達成もままならないため、市中銀行が日本銀行にお金を預ける残高の一定部分について、「金利をマイナス」にすることにしました。

「銀行が日銀にお金を預けると、預けた銀行が利息を支払う」ということになるため、民間への貸し出しを促す効果があります。

これによって投資が増え、経済が活性化し、物価が上昇していくシナリオです。

このマイナス金利政策も、金融機関の収益を圧迫する負の効果があるため、2016年9月21日の会議で、「物価が安定的に2%を超えるまでは金融緩和を継続し、新たな目標として、長期金利を0%程度で推移するように国債を買い入れる」と発表し、金利上昇抑制を強化しました。

尚、日銀は2022年1月19日公表の"経済・物価情勢の展望"で、消費者物価(除く生鮮食品)を金融政策委員の中央値としては、2021年度0.0%、22年度+1.1%、23年度+1.1%と見込んでいます。

◆グラフにある通り、消費者物価(生鮮食料品を除く)は2008年は一時的に2%を超えましたが、通年では1.5%。
・2014年は、消費税の影響で通年で2.6%の上昇。消費税の影響を除くと1.1%。
・2015年は年間平均で、0.5%上昇。
・2016年は年間平均で、-0.3%下落。エネルギー関連の下落。
・2017年は年間平均で、0.5%上昇。エネルギー関連の上昇。
・2018年は年間平均で、0.9%上昇。エネルギー関連と生鮮食料品の上昇。
・2019年は年間平均で、0.6%上昇。エネルギー関連の上昇。
・2020年は年間平均で、-0.2%下落。教育費(幼児教育費無償化)、エネルギー関連の下落。
・2021年は年間平均で、-0.2%下落。通信費(携帯料金)の下落。

 +2%は遠いですね。

尚、物価の総合的な上昇をみるGDPデフレーターは、
2016年+0.4%
2017年-0.1%
2018年 0.0%
2019年+0.6%(消費税増税の影響:10月~12月)
2020年+0.9%(消費税増税の影響:1月~9月)

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代表 鈴木 聡

(略歴)
1960年生まれ
・FP資格を2000年に取得
・2007年に事務所設立
・お客様の気持ちに寄り添って、人生の夢の実現や家計の課題のアドバイスをしております。​

メディアへの出演、掲載

ラジオへの出演

FMラジオ「K-mix」番組「みんなの課外授業」 の水曜日の回に、2013年4月~6月毎週出演。

雑誌、新聞等への掲載

ファイナンシャルプランナーの立場で、様々な雑誌や新聞で執筆、監修。

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