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消費者物価の2023年平均値が2024年1月19日に公表され、具体的な小売物価の2023年平均値が2024年4月19日に総務省から公表されました。
デフレ~低インフレが続いてきた日本でしたが、2022年は新型コロナ後の景気回復に伴う急激な需要増大に対し供給不足が起こり、またロシアのウクライナ侵攻により世界的な物価高となりました。更に円安が進み、2022年に続き年間では32年ぶりの物価上昇率となりました。
総務省では毎月小売価格を調査していて、これを調べると単年だけではなく長い年月の間で確実に物価は上昇していることが分かります。
例えば、毎日発行される新聞は、1990年からの33年間で1.49倍に値上がりしていることが分かります。
外食のカレーライスは1.46倍、ハガキは1.54倍、私立大学文系の授業料は1.77倍です。
そして、物価の平均値である消費者物価指数では1.18倍。
一方で、賃金(残業を除く男女全年齢平均)に目を向けると1.25倍で、33年間という長期間では消費者物価の総合上昇率以上の賃上げは実現されています。
※総合・・・日常の品目ごとの買い物量を考慮した物価指数
★しかし2005年以降の17年間でみると、賃金上昇率は1.05倍に対し、消費者物価は1.11倍ですので、実質としては賃金は下がっていることになります。
1990年代以降はバブルが弾け、景気が悪化したため物価は低空飛行となり、2000年代からは物価が下がり続ける”デフレ”状態となりました。2012年に安倍政権が誕生した以降は、概ね0%以上となり、2022年以降は30年ぶりの物価上昇が継続し、日銀は「物価上昇と賃金上昇の好循環が見られる」として、2016年以降継続したマイナス金利政策を解除し、長期金利についても上限を撤廃しました。
低空飛行の物価上昇率であっても、長期間継続して積み重なると、、、
例えば1994年から30年間の平均上昇率0.34%が今後も継続すると、今100円で買えるものは30年後には111円出さないと買えないことになります。
10年間の平均上昇率は1.08%なので、これが30年間続くと138円出す必要があり、日銀や先進国の目標上昇率である2%が継続すると181円必要となるわけです。
物価はじわじわ上昇します。実際の価格は上がっていなくても、「価格据え置き、但し容量は減らす」という実質値上げをすることもあります。
また、国の借金1000兆円のことを考えれば、今後も消費税は上がるでしょう。
そんな時代にあって、物価上昇率以下の超低金利の「預金」では、ほとんどお金を増やすことはできません。
最低でも物価上昇率以上の運用が必要となります。
人生100年時代にあって、長い老後を過ごしていくには、多少なりともリスクをとって資産運用が重要となります。
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代表 鈴木 聡
(略歴)
1960年生まれ
・FP資格を2000年に取得
・2007年に事務所設立
・お客様の気持ちに寄り添って、人生の夢の実現や家計の課題のアドバイスをしております。