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2024年10月の日経平均株価は衆議院選挙で与党大敗により円安、株高に。
10月の株価は月初は9月末の自民党総裁が石破さんに決定したことによる円高、株安を引き継いだものの、その後総理に選出され会見や所信表明演説により中道的な政策が発表され、またアメリカ株価の上昇などから円安・株高に振れ、衆議院選挙の公示日である10月15日には一時4万円台に。
しかし選挙終盤の10月25日には与党過半数割れの予想が出ると37,900円台まで下落。
選挙結果が予想通りとなりイベント通過による反動戻りと、野党との連携が必須なことから景気刺激策や利上げ見送り予想により円安が進み株高となって月末は39,000円台で終了。
10月末の日経平均株価は39,081円、前月比+3.1%、+1,162円
※ニューヨークダウ:41,763ドル、前月比-1.3%、-567ドル
ニューヨークダウと日経平均株価の動きは比較的似た動きをしますが、2023年以降は日本株が強い。
2023年1月から22か月間の月間の上昇幅は日経平均株価が+49.8%、+12,987円
一方のニューヨークダウは+27.0%、+8,884ル
ドル為替レートは10月末152.0円。前月比5.8%の円安。
10月に入りアメリカの景気の堅調ぶりが示される指標がいくつか発表されアメリカの長期金利が上昇し、日本の長期金利との差が拡大したことで徐々に円安が進み、衆議院選挙結果を受けて一気に円安となりました。
1か月間の変動率(高値÷安値)は、株価は6.9%、為替は7.6%、株価、為替ともに少し動きました。
2012年12月に第2次安倍政権が誕生し、「3本の矢:アベノミクス」への期待から、株価は上昇、円安に。菅政権、岸田政権、石破政権へと移行し、11年10か月経ちました。
日経平均株価は2012年11月14日の”野田元総理の解散宣言”から+351.1%。
◆2023年からの動き
2023年は2月にアメリカの物価上昇が収まらず27,500円前後の動きとなったところに、3月には欧米で銀行破綻が相次ぎ一時26,600円台に下落しました。その後金融不安が後退し月末に28,000円台を回復。
4月にアメリカの著名な投資家ウォーレン・バフェットが日本商社株の買い増したことをきっかけに海外投資家からの資金流入が増え、6月には33,700円台まで上昇。7月、8月はアメリカの金利上昇と中国の景気減速懸念から下落し、更に9月、40月も下落。
11月はアメリカの物価上昇の落ち着きにより株価は一気に上昇したものの、12月は僅かに下落。
2024年に入り円安となり、新NISAが始まり、外国人投資家の買いが入ったことで1月はぐっと上昇。2月は半導体関連株、商社株を中心に上昇し史上最高値を更新し、3月はついに40,000円台へ。
4月5月は38,000円台を推移しましたが、6月以降円安が進み7月11日には過去最高値の42,224円を付けたものの、7月末には日銀が利上し、8月は円高が進み株価は下落し38,000円台へ、9月は石破総裁選出により37,000円台まで下落。
◆2万円の大台に乗ったのが2015年4月22日。
2015年6月24日には、2000年4月の「ITバブル」の高値を超え、20,868円を付けました。
2016年はイギリスのEU離脱ショックや、アメリカ大統領選の混迷から、株価は15,000円台に下落することもあり、低迷。しかし、11月にはトランプ新大統領への期待から、円安・株高へ。
2017年は春以降は世界的な景気回復により株価が上昇し、2万円台の大台復帰を果たし、2018年1月と、9月に24,000円台を回復したものの、世界的な景気後退懸念で下落。2019年は2万円台から再スタートし12月には24,000円台を再度回復。
2020年は新型コロナが経済に大きな影響を与え株価は3月に大幅下落しましたが、アメリカ大統領選挙結果とワクチン開発進展により、一気に株高となり1991年2月末の26,409円を越えました。
2021年は30年ぶりに3万円台を回復したものの、
2022年は新型コロナ感染拡大、アメリカ利上げ、ウクライナ侵攻、世界的な物価高による景気悪化懸念により年間では4年ぶりに下落し26,000円台に低迷。
◆以下のグラフは1999年以降の月末における米ドル、ユーロ、オーストラリアドルの推移を示したものです。
1999年から2024年10月迄の約26年間の米ドルの平均は111円。
2024年10月末の米ドルは152円ですので、平均から見れば37%の大幅な円安水準。
※為替で注意すべきは、その変動幅。月間では数%の変動であっても、長期で見るといずれの通貨も平均値対比で、±30%程度の振れがあります。
◆日本株投資の6割は外国人投資家が占めているため、日本株は外国人投資家の売買動向に左右されます。
2022年は1兆8700億円の売り越し。2023年は3兆4900億円の買い越し。
2024年は10月第4週までに11,300億円の買い越し
日本企業の強さが本物であることが認められなければ海外投資家の買い越しは続きません。
為替に沿って動く日本株は、外国人投資家に振り回される状況が続きます。
そして、ドル建てベースで日経平均株価が上がっていかないと、海外投資家の儲けは出ません。
2020年は新型ウイルスの影響を挽回し、円高もあって+22.6%。2021年は2月に過去最高値273$に迫る272$を付けましたが、円安進展により-6.0%。2022年は円安と株価下落により-20.4%。
2023年は海外投資家の日本株見直しで+19.0%。2024年は10月までに+8.4%
★2024年の残り2か月はアメリカの利下げと更に日銀の追加利上げが予想され、中国景気減速懸念、アメリカ大統領選などがあります。
今後は、コロナ災厄を教訓に、IT投資の加速、事業拠点の分散化をし、円安に頼らず、構造改革を具体化し、生産性を上げて、成長分野への投資、新規事業やビジネスモデルを創出して、強い日本になっていく必要があります。
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代表 鈴木 聡
(略歴)
1960年生まれ
・FP資格を2000年に取得
・2007年に事務所設立
・お客様の気持ちに寄り添って、人生の夢の実現や家計の課題のアドバイスをしております。