総務省が2025年11月28日に発表した「労働力調査」によると、2025年10月の失業率は2.6％で、前月と変わらず、前年同月比0.1ポイント悪化しました。
ちなみに男性が2.8％、女性は2.4％です。
失業者数は前月比-1万人、前年同月比では+13万人の183万人となりました。

◆一方、就業者は前月比+2万人、前年同月比+52万人の6,865万人となりました。前年同月比で3年3カ月連続増加。

就業者には自営業・農業・漁業従事者、経営者も入っています。
これらを除く雇用者5,874万人の内、正規は前月比-7万人、前年同月比+65万人の3,753万人となり、この内、女性は1,380万人で比較可能な2013年1月以降で最多となりました。

非正規は前月比+30万人、前年同月比-23万人の2,121万人となり、非正規は全体の36％を占めています。

一方、厚生労働省が同日に発表した10月の有効求人倍率（季節調整値）は1.18倍。前月より-0.02ポイント悪化、前年同月比-0.07ポイント悪化となりました。

ちなみに求人倍率1.0倍は、10人の人がハローワークに求職届けをすれば、”職を選ばなければ”10人が就職できる、と言う意味です。
※職を選ばなければ・・・経験や資格が必要な職もあるため、単純な話ではありません。

尚、正社員の倍率は前月比変わらず、前年同月比0.01ポイント悪化の0.99倍で、3年4か月ぶりに1倍を割り込みました。

◆全国平均で求人倍率は1.18倍となり、就業地別での都道府県別では福岡県の0.99倍を除き46都道府県が1.0倍以上となりました。

倍率が全国よりも3割（1.53）以上良い都道府県は、富山1.63、福井1.80、香川1.54
一方、倍率が全国よりも１割（1.06）低いところは
北海道1.02、東京1.01、神奈川1.03、大阪1.00、福岡0.99
静岡県は全国平均と同じ1.18倍、前月比0.01ポイント改善。

◆新規求人数は、86.0万人で、前月比7.9万人増加、前年比5.9万人減少となりました。

求人倍率は低下が続いています。2025年10月は2021年12月以来の低さとなりました。
賃金上昇や物価上昇等のコストアップにより、新規求人数は減少傾向が続いてます。

前年対比での、業種別の一般のパートタイムを含む新規求人数の伸び率は、全体で-6.4％。
12カ月連続で減少が続いています。
全11業種の内10業種がマイナス。
・建設業　　　　　　　　　　　　　- 3.5％(3か月連続のマイナス）
・製造業　　　　　　　　　　　　　- 5.6％(6か月連続のマイナス）
・情報通信業　　　　　　　　　　　- 6.0％(3か月連続のマイナス）
・運輸、郵便業　　　　　　　　　　- 6.2％(2か月ぶりにマイナス）
・卸売、小売業　　　　　　　　　　-12.8％(6か月連続のマイナス）
・学術研究、専門、技術サービ ス業 - 1.2％(2か月ぶりにマイナス）
・宿泊業,飲食サービス業　　　　　 -16.19%(7か月連続のマイナス）
・生活関連サービス業、娯楽業　　　- 7.7％(1年3か月連続のマイナス）
・教育、学習支援業　　　　　　　　+10.5％(2か月連続のプラス）
・医療・福祉　　　　　　　　　　　- 4.0％(6か月連続のマイナス）
・その他サービス業　　　　　　　　- 3.5％(3か月連続のマイナス）