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長期金利(国債の金利)

2019年7月末の、長期金利の代表である「新発10年物国債利回り」は、-0.160%。前月末よりも0.05ポイント上昇。

2018年後半から2019年7月までの動きとしては、
2018年7月末の日銀の金融政策決定会合の発表「長期金利の0.2%までの上昇を容認」により、8月に0.1%を超え、10月前半には0.16%を試す動きとなりましたが、後半から下落し、アメリカの金利低下に沿うように、11月下旬から1%を切り、12月末はマイナス金利となりました。
2019年1月は0%を挟んでの動きとなりましたが、2月は1か月間通じてマイナスを継続。
3月はアメリカのFRBが2019年内の利上げを停止する動きが伝わると、日米ともに一気に長期金利が下がり、日本では一時2016年8月以来の-0.1%まで低下しました。
4月に入って景気はそこまで悪化しないとの期待や株高もあってマイナスながらも少し上昇したものの、5月後半に米中貿易問題激化から景気後退懸念が拡大し、金利は低下。
6月に入りアメリカFRBの利下げ観測から、アメリカの長期金利が低下し、つられて日本も低下。7月は利下げ決定までの様子見の動きです。

◆アメリカの長期金利の2018年以降の動きは、前年からの上昇が継続し、4月25日には2014年1月以来の3%台へ達しました。

しかし、その後FOMCの議事録により、利上げぺースが鈍るのではないか、との観測により長期金利が一旦低下しましたが、9月中旬からは3%台をキープし、下旬の利上げもあって、10月上旬には3.2%台に到達。
2011年4月以来の高い水準となりましたが、FRBの利上げ回数の減少予想、終了の早期化観測により、11月中旬以降低下し、12月末は2.69%。
2019年に入り2.7%を挟んでの動きが続きましたが、3月にはFRBの2019年内の利上げ停止、資産圧縮停止の決定から、一気に低下し3月末は2.41%まで低下し、更に対中貿易摩擦が再燃し、景気後退懸念から5月末は2.14%。
そして、6月にはアメリカFRBの利下げ観測から、一気に低下し、6月末2.00%、7月末は2.02%

◆日本の長期金利はアベノミクスの「次元の異なる金融緩和」により日銀が低く誘導。

日銀は物価2%上昇を目指していますが、思うように物価は上がらず、
2014年10月31日に「追加の金融緩和対策」を発表し、更に国債の買い入れを増やすことにしたため、長期金利の低下を招きました。

日本の金利は、アメリカの金利に沿う形で上下を繰り返すことが多く、2014年は日米ともに長期金利は低下しました。

2015年2月以降はアメリカの景気回復と利上げ予想に反応して、日米の金利は上昇してきましたが、7月以降は中国リスクにより株価が軟調となり、金利も下落

しかし、2015年12月16日ついに9年半ぶりにアメリカは利上げを実行

日本は強力な金融緩和を実施してきましたが、中国経済の悪化と、原油価格の下落継続で、物価上昇2%の達成時期も遅れが出てきたため、日本銀行は史上初の「マイナス金利」の2016年2月に導入

10年ものの国債金利でさえもマイナスとなり、6月にはイギリスのEU離脱ショックで、安全資産の国債が買われ、マイナス幅が拡大し-0.2%台後半まで下がりました。

しかし、2016年9月の日銀の金融政策会議で「10年もの国債の金利水準は、0%程度を目標」としたため、10月に入ってからの長期金利は-0.06%前後で推移しました。

ところが、11月のアメリカ大統領選挙でトランプさんが次期大統領に当選し、経済政策として巨額のインフラ投資を実施すると発表し、その資金源として国債の発行が予想されたため、アメリカの長期金利は一気に上昇しました。
日本の長期金利もこれに沿って上昇し、プラスに転換。
以降、2018年前半までは0.05%前後の落ち着いた動きとなりました。

◆アメリカの金融当局は、景気改善を受け、2016年12月に2回目の利上げを実行。
また、引き続き雇用環境が好調なため、2017年は計3回の利上げを実行。
2018年に入り4回利上げし、合計9回分として2.25%上昇しました。

FRBが想定する「中立金利:景気を刺激・抑制しない金利」」の水準は3%前後とされていましたが、世界的な景気悪化懸念から、早めの利上げ停止を決断。また資産圧縮も9月に停止と発表し、長期金利は低下しています。
アメリカでは3月22日に11年半ぶりに短期金利と長期金利が逆転し、これが過去の経験則から景気悪化のサインと言われています。

FRBは"景気後退予防"のために、2019年7月末に10年半ぶりとなる利下げを決定しました。

尚、日本の10年もの長期金利は、日銀が0%程度(+-0.2%)に誘導する政策を引き続きとっていく予定です。
ただ、-0.2%に近付き、アメリカなどが利下げに動いた為、日銀の次なる一手を市場は注視しています。

◆この長期金利を、もっと長いスパンで過去から見てみると・・・

1999年からの月末の長期金利の推移ですが、高金利通貨の代表でもあるオーストラリア、そしてアメリカも2014年は金利が低下。
日本は2014年に金融緩和を更に強力に進めたため、更に下落。

そして2015年は各国ともに前半は上昇に転じたものの、夏以降は一転下落し、アメリカとオーストラリアは秋以降再上昇。日本のみ下落。

2016年は夏までは中国経済の不透明、原油価格下落、イギリスのEU離脱、そして日本ではマイナス金利の導入で低下してきましたが、前述のとおり、トランプさんへの経済政策への期待から金利は上昇。

2017年はアメリカは景気拡大を受けて9月中旬以降上昇し、2018年もその流れが続いてきましたが、アメリカの株価下落、米中貿易摩擦を要因とする景気悪化懸念を受け、2018年10月以降は下落してきており、2019年はFRBの利下げ幅による動きとなりそうです。

日本は日銀の強力なコントロールが続けば微動と思われます。

そしてオーストラリアの長期金利は過去最低を更新しています。
オーストラリアは中国向けの鉄鉱石や石炭などの輸出が多いのですが、米中貿易摩擦により中国の景気が後退してきている為、オーストラリアの景気にも影を落とす懸念が出てきています。

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代表 鈴木 聡

(略歴)
1960年生まれ
・FP資格を2000年に取得
・2007年に事務所設立
・お客様の気持ちに寄り添って、人生の夢の実現や家計の課題のアドバイスをしております。​

メディアへの出演、掲載

ラジオへの出演

FMラジオ「K-mix」番組「みんなの課外授業」 の水曜日の回に、2013年4月~6月毎週出演。

雑誌、新聞等への掲載

ファイナンシャルプランナーの立場で、様々な雑誌や新聞で執筆、監修。

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